治らない病気と向き合うには…!?
12月25日
 私は残酷な進行性神経難病の「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」を患い、
人工呼吸器を装着し「生きる道」を選び「おまけの人生」を歩み今年で11年目を迎えました。

日本国民皆健康保険制度なのにいざ自分が病気を患うと
「ALSは原因不明で治療法の未確立な難病です。」と告知する医師も
これを聞く患者や家族にとっても「絶望的な厳しい通告」でもあります。

現在、難病で「特定疾患」として取り扱われているのは123疾患あり、
苛酷な「闘病生活」を強いられています。

 動けない、食べれない、話せない、
呼吸が出来ないなどの重い障害を背負った患者の気持ちを理解し、
「療養環境の整備」と「心の傷を癒やすケア」が必要です。
また、「絶望」を「希望」に変える支援態勢や寄り添いが必要です。

幸いにも、ALSは長期在宅療養生活を可能にした「在宅介護支援ネットワークシステム」の
心強い支援態勢や有り難い「社会保障制度」の恩恵を享受して重度身体障害者になっても
「希望」を持って精一杯生きることができます。

しかし、ALS患者の誰もが「創薬の開発と治療法の確立」を
「一日千秋」の思いで待ち望んでいるのを一時たりとも忘れてはなりません。

ところで、人生には3回「チャンス」が訪れると言われています。

 「どうせ、逃れられない、治らない病気ならば…
         それでも、生きるしかないでしょう…!?。」

この人生最大の「ピンチ」を人生最後の「チャンス」に変えるべく奮闘中です。
私の体験が闘病仲間に少しでもお役に立てば幸いと思い標題のテーマに取り組んだ次第です。


■イ、ALSの主な症状と自分流の対策

 ALS患者は「重度身体障害者」です。
自分では何一つ出来ず、昼夜を問わず何事も人の手助けが必要(全介助)となります。
ですから、「必要な時に、必要なケア」が出来るような療養環境整備が重要になって来ます。
また、小さな楽しみを見い出したり自分はどんな生き方をしたいのかという「人生観」を
明確に表明しなければなりません。
そして、失われた身体機能を補う支援や自分の希望に沿うご支援をして頂く事が最も大切です。

たった一つの大切な命だから、運命と向き合い、
自分らしい人生を心残す事なく、生き切りたいと考えています。


1、運動機能障害 1999年(55歳)秋頃 足の違和感で発病
 ▼手足の自由を失う恐怖と苦悩との戦い!?‥‥‥

○動けないストレスを訪問リハビリテーションで解消する
 ALSのリハビリの目的は、廃用性の筋力の低下、関節拘縮などを防ぐ事にあります。
★木曜日 訪問リハビリ(14:30-15:30) 作業療法士のリハビリ

○寝たきりのストレスを外出(買い物、散策、旅行)で解消する
「寝かせきり」にするとALS以外の余病が発症し易くなります。
外出は心のリハビリと避難訓練を兼ねる重要な意義があります。

 ★月/水/金曜日 訪問介護(09:15-11:45) 外出介助(身体)
 ★家族の「衣食住」を満たすためのショッピングは楽しい
 ★自然との触れ合う散策が生む癒やしと活力
 ★バリアフリーの宿を探しての家族旅行は楽しい

○痒いストレスを身体・着衣・寝具の清潔で解消する
 ★月/水/金曜日 訪問入浴(13:30-14:30) 入浴介助
 ★訪問入浴時にパジャマ、パンツ、シーツ、タオルを取り替える
 ★レスパイト入院時に床ずれ防止マットを取り替える
 ★朝、昼、夕に顔、手、足を蒸しタオルで拭く


2、コミュニケーション障害 2000年(56歳)秋頃構音障害の初期
 ▼声を失う恐怖と苦悩との戦い!?‥‥‥

○「必要な時に、必要なケア」が出来る療養環境整備でストレスを解消する
 ★呼び出しブザーと文字盤は失った声代わりであり必需品です
 ★ケアする人は「文字盤」が利用出来るのは必須条件です

○喋れないストレスを意思伝達装置(伝の心)で解消する
 ★ALS患者としての体験をホームページで公開したこと
  アクセスカウントに励まされて現在まで恥をかきながら継続する事が出来ました。
  これも、いつも、お読み頂いている皆様のお蔭です。
  私も必要とされているのかな…!?と感じながらアッと言う間の8年でした。

 ★ホームページの更新は月1回と自分自身に科したこと
  目標のある人生は、毎日が緊張感が満ち溢れ楽しいものです。
  (ホームページの制作は娘の夫が担当しています。感謝です。)

 ★インターネットは疑問に応えてくれる百科辞典
 ★メールは社会からの孤立を避けるため必用不可欠な機能
 ★DVDを見れる楽しみ

○聴力低下のストレスを骨伝導補聴器(きくちゃん)で解消する

○文字盤を利用してコミュニケーションの普及に努める
 文字盤を利用して患者の要望を引き出して、それに応える姿勢がない限り、
 患者の信頼を勝ち獲ることは出来ないでしょう。

 ★看護学生が我が家に実習に来たときには体験談を聞いて頂く
 ★看護学生に「文字盤」を利用して次の文を体験して頂く
  「かんじゃにしんらいされるかんごしになってください」


3、嚥下障害 2003年(59歳)09月13日 胃ろう増設
 ▼口から飲食出来なくなる恐怖と苦悩との戦い!?‥‥‥

○食べれないストレスを舌で解消する
 ★口からは一切飲食出来ないので、「食べたい」という生理的欲求は残念ながら諦めざるを得ません。 
  ときどき、妻がココアやスイカの汁を舌で味わせてくれます。
  その美味しさは格別です。
  口に入れても「低圧持続吸引器」から直ぐに出て来ます。

○延命処置の胃ろうから摂取(味は分かりません?)
  管理栄養士さんの熱意あるご指導のお蔭で現在の健康状態が保たれいるので心より感謝しております。
  食べ過ぎ・飲み過ぎや偏食のない栄養価の高い高級料理だと思って感謝しながら戴いています。

 ★朝、昼、夜:
  栄養(ラコール)(300t)+その他(約100t)+白湯(300t)
  ※その他:野菜ジュース、グルコサミン、ヨーグルト、ココア、味噌汁、豆乳…など

 ★10時/3時:アクエリアス、お茶など(200t)

 ★寝る前:赤ワイン(50cc)+白湯(300t)
  赤ワインで認知症予防とほろ酔い気分を楽しんでいます

○涎(よだれ)のストレスを「低圧持続吸引器」で解消する
○舌を噛むストレスを「ティースガード」で解消する


4、呼吸障害 2003年(59歳)10月14日 人工呼吸器を装着
 ▼人工呼吸器に繋がれ改造人間になる恐怖と苦悩との戦い!?‥

○ALSは「生」か「死」の命を選べる病気
 ★家族の介護力や経済力を考慮しなければならない病気
  障害年金・企業年金で家族を支え、家族が「介護」で支えてくれたことに本当に感謝です

○治らない病気と向き合う情熱が足りたかを問われる病気
 「生きる」事は「夢や希望」に向かって歩み続ける事です。
 ALSは定年のない人生で私に与えられた生涯学習です。
 今、直 面する「療養環境の向上」や「社会保障制度の向上」の課題を目指して頑張りたいと考えています。

 <生き甲斐の3本の矢>
 ★ALS患者としての体験をホームページで公開する
  (何時か、誰かのお役に立てる事を願い公開しています。)
 ★積極的に外出(買い物、散策、旅行)を楽しむ
 ★共に生きるピア・サポーター(仲間の支援者)としての支援


■ロ、必要な支援を見つけ出そう!

 ALS患者が「生きる道を選んで本当によかった!」と思えるためにはどんな支援が必要なのでしょうか?
私は患者の「病気」に寄り添うのは勿論ですが、更に、踏み込み、
患者の「人生」にも寄り添う必要があると考えています。
何故なら、ALS患者は身体は不自由でも心は健康だからです。

長期療養生活の「QOLの向上」を図り、何時の日か「元の健康や生活を取り戻したい」
というALS患者の切実なニーズに応える支援、即ち、「希望の花を咲かせる支援」の
「切り口」を思うがままに、下記に列挙して見ました。


○外出(買い物、散策)が出来る支援
○「総会や交流会」に参加出来る支援
○お花見や花火大会を見物出来る支援

○旅行や思い出の場所へ行ける支援
○先祖のお墓参りに行ける支援
○やり残した事案を実現出来る支援

○ホームページ開設のための支援
 ★難病患者の生の声に耳を傾け療養生活環境の向上を目指す
 ★群馬県難病相談支援センターで制作や更新を低料金で請け負う

○災害時に「発電機(300ワット」を借りられる制度の創設の支援
 ★保健福祉事務所や町役場福祉課などに常設する

○停電時に人工呼吸器のレンタル会社で「外部バッテリー」の
 無料貸与制度の義務化のための支援

○長期入院(施設)療養ALS患者の一時帰宅の支援
 ★やり残した事や家族に伝えたい事が山ほどあるはずです

○協力病院の「ナースコール」の設備を改善をするための支援
 ★ALS患者でも使えるナースコールで事故を未然に防ぐ

○聴力測定室(防音室)の設備を改善をするための支援
 ★車椅子やベッドでも入れる測定可能な防音室にする
 ★患者の身体機能に合ったスイッチを選べるようにする

○群馬県東毛地区に難病病棟創設をするための支援
 ★レスパイトや介護破綻の患者の受け皿が絶対に必要です
○訪問看護ステーションを設立するための支援

○iPS細胞とALSの研究の取り組みの今を知るための支援
 ★講演などで最新の研究状況を報告する機会を設ける
 ★機関誌「JALSA・支部だより」などで最新情報を報告する
 ★日本ALS協会の入会をお勧めします(年会費:4,000円)

○「終活」の支援

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 【ひとくちメモ】…マズローの欲求5段階説

 生理的欲求⇒安全の欲求⇒帰属の欲求⇒自我の欲求⇒自己実現の欲求
        (低)│←─────(レベル)──────→│(高)
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群馬県支部 中央地区交流会
11月25日
「平成25年度 日本ALS協会群馬県支部 中央地区交流会」が次のような要領で開催されました。
開催に当たっては、支部事務局には多大なご支援を頂き心より感謝申し上げます。

1. と き 2013年10月27日(日)(午後1時半〜4時)
2. ところ 群馬県社会福祉総合センター 701
前橋市 新前橋町 13-12 п@027-255-6000
3. テーマ 平成25年度 日本ALS協会群馬県支部
中央(西・北毛含む)地区交流会
出席者
(23名)
支部事務局5名、ALS患者2名、家族8名、保健福祉事務所4名、群馬大学1名、
美原記念病院1名、訪問看護ステーション1名、訪問介護ステーション1名

 交流会は、患者や家族が閉じこもりや社会からの孤立を避けるために新しい「出会い」の場を提供し、
病気・介護の不安を解消するための相談や地域に根差した医療・福祉・介護などの
情報を得る事が出来る絶好の機会であると考えています。

いつも、傍にいてくれる家族が「ALSの知識」を深めて患者と共有する事で、介護力、
セルフケア能力が向上し、安全で安心な「在宅療養生活」が送れるようになる事を願っております。

 残酷な進行性神経難病の「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」は、難病中の難病であり、
医療・福祉・介護や患者・家族会などのあらゆる「社会資源」を活用して支え合わなければなりません。

幸いにも、ALSは長期在宅療養生活を可能にした「在宅介護支援ネットワークシステム」の
心強い支援態勢や有り難い「社会保障制度」の恩恵を享受して重度身体障害者になっても
「希望」を持って精一杯生きることが出来ます。

交流会を通して新しい「出会い」を力に!「触れ合い」を励みに!して「喜怒哀楽」を
共有出来る仲間を一人でも多く作られると、悲しみ(怒・哀)は半減し、喜び(喜・楽)は倍増します。
また、自ら積極的に「総会や交流会」に参加すると思い掛けない情報が得られ、
療養生活が著しく向上する場合があります。それなので、一人で悩んだり、
「閉じこもり」や社会からの「孤立」を避けることを願っています。
そして、患者・家族会が「支え合う」なくてはならぬ存在でありたいと考えています。


●感想
 ヘルパーさんの外出介助「障害者自立支援法(移動支援)」を利用して、
交流会に出席する事が出来ました。本当に助かります。
お蔭さまで、自己紹介による新しい「出会い」があり、闘病仲間に会う事が出来ました。

また、群馬大学大学院 保健学研究科在宅看護学教授 牛久保美津子先生もご出席され、
病気や介護の不安を解消するための活発な情報交換がなされ、
元気と生きる力を貰う事が出来た、とても有意義な群馬県支部交流会でした。

◎「総会や交流会」に積極的に参加する病院や訪問(看護・介護・入浴)ステーションは
希少なALS患者に対して強い関心と意欲や熱意があり、
必ず、ALS患者の信頼に応えてくれる筈です。

◎意思伝達装置(伝の心)の合成音声機能(全文読上げ)を利用し「体験談」を聞いて頂きましたが、
やはり聴覚だけでは訴える力が弱いと思いました。
プロジェクターを利用して「視聴覚」に訴えた方が説得力があると感じました。

    お話し 「治らない病気と向き合うには…!?」
     群馬県支部支部長 村田波廣(69歳)/※お話しの内容は来月の更新で全文を掲載します

□意思伝達装置(伝の心):「全文読上げ」機能の相違
伝の心 Ver.05-21 ⇒文字を拾いながら読まないので改善の余地有
伝の心 Ver.04.20⇒ 文字を拾いながら読むので視聴覚に訴え易い

<交流会>

<信澤咲子看護師さんの作品>

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 <今月の主なNEWS>
2013年11月03日 日本シリーズ 楽天球団創設9年目で初制覇
2013年11月08日 巨大台風30号(895hpa)がフィリピンを直撃!
歌手島倉千代子が肝臓がんのため死去(75歳)
北海道(稚内・網走・札幌)で初雪
2013年11月09日 NHK杯Figure 高橋大輔と浅田真央が優勝
2013年11月15日 キャロライン・ケネディー新駐日大使着任
2013年11月24日 大相撲九州場所 横綱日馬富士6回目優勝!

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伯父・従兄のお墓参り
10月25日
1、中学校時代の進路の行方は…!?
 人生は「分かれ道」の選択である。誰もが幸せの道を選ぶ権利を持っています。
そして、一旦選んだ道は引き返せないし、前進あるのみだと思っています。
私は昭和35年中学校の卒業を目前にし人生最大の「分かれ道」に立っていました。

 農林業を営む5人兄弟の3男として生まれた私は何時かは生家を巣立たなければならない運命でした。
兄弟も多く高校の進学率も約20%程度でしたから、就職するのが当たり前だと思っていました。

当時は、戦後の復興・復旧を目指して日本中が立ち上がり景気も上向き始め
求人難(売り手市場)だったと記憶しています。

偉大な恩師は将来を見据えて「自立・努力」の大切さを教え、
熱意をもって教壇に立ち指導・育成をして頂き心より感謝しております。

お蔭さまで私はO電気(株)に就職が内定していました。
会社から送られてくる入社案内の手引きを何度も読み返して、
「金の玉子」としての第一歩を踏み出す心構えが出来ていました。

ところが、高校入試が近くなるにつれ実力を試したくなりました。
器用で物づくりが好きだった父親の影響もあって県南にある唯一の
県立Y工業高等学校のM科を受験する事にしました。

合格発表の日はラジオに釘付けになり自分の名前を読み上げるのを待ちわびていました。
暫らくして自分の名前を耳にすることが出来ました。

特別に受験勉強をした訳でもなく恐らくどん尻で合格したに違いないといたって冷静でした。
翌日の新聞を見て合格の再確認をして、やっと喜びを実感する事が出来ました。
新聞に自分の名前が載るのは最初で最後だと思っていました。

しかし、あれから46年、残酷な進行性神経難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)を患い、
再び上毛新聞に掲載されるなんて誰が想像出来たでしょう?

◎父の決断
 この時私の進路は2つ!人生最大の「岐路」に立っていました。
自宅から県立Y工業高等学校までの距離は約50km、
通学手段はバスで約40分、汽車で約30分かかります。

特に、冬季は豪雪地域なので度々交通マヒが発生して通学はとても困難であるため、
下宿しなければなりません。
このように、多額の教育費が必要です。

幸いにも県立Y工業高等学校から父の生家までの距離は約4kmでしたので、
父は兄(伯父さん)に下宿をお願いし、進学を決断してくれました。

これからの世の中を生き抜いてゆくためには「教育」が必要です。
人間の成長段階で「高校生活」は教養を身に付け、
人格形成に欠かせない環境であると考えて進学を決断してくれたのです。
私にとって人生の「第一のチャンス」でした。本当に感謝です。

2、高校生としての(下宿)生活
 従兄は入学祝として通学用の「自転車」を購入してくれました。
お姉さん(従兄のお嫁さん)はお料理が上手で毎日美味しい「弁当」を作ってくれて、
食欲旺盛な胃袋を満たしてくれました。

また、雄物川の清流と平鹿盆地で育てられた「秋田
こまち」はおかず要らずでも特別に美味しいのです。
伝統を受け継いだ自家製の味噌で作る具たくさんの「味噌汁」もまた美味しい物でした。
このように、親戚中が私の成長を見守り続け支援してくれました。

この期待に応えるために一生懸命勉強して充実した「高校生活」を送る事が出来ました。
本当に感謝です。

 高校3年生のある日、M科の責任者の先生が「教育研究発表会があるので、
資料つくりを手伝って貰えないか?」と依頼され快諾しました。
その一部に、求人案内の資料を整理する作業がありました。

そろそろ就職先を考えなければならない時期だったので、
これはチャンスと思い一生懸命目を通して整理しました。

その中にTS電機(株)「求人案内」が目に止まりました。

 私達工業人には、物を創り出す喜びがあります。
私達が精魂込めて作った商品がお客様の手に渡り使って喜ばれるほど嬉しい事はありません。
このような、社会貢献が実感出来る企業に就職したい。

また、自然豊かな寒村で生まれ育った田舎者には、
都会の喧騒から逃れた地方に就職したいと考えていました。
TS電機(株)は、まさにこの条件を満たす会社でした。
早速、進路指導の先生に相談をして、就職試験に挑みました。

3、社会人としての生活
 私は、TS電機(株)に入社してからも経済的には貧しくても精神的にはとても豊かでした。
夢や希望に燃え、気力、意欲や体力があり、
働きながら学んだ「夜間短期大学」は後々の人生に大きな自信を与えてくれました。

また、幸運にも、素敵な「運命の出会い(第二のチャンス)」がありました。
「仕事と人間関係」を大切にし、二人三脚でしかもトップギアで走り続けました。
家庭の姿が少しずつ積み上げられると大きな喜びを感じたものでした。
幸いにも一男一女が授かり人並みの家庭を築き、人並みの暮らしが出来ました。
本当に感謝です。

更に、優秀な友達や職場の人々の出会いに恵まれ、
素晴らしい環境で指導・育成をして頂き心より感謝しております。

お蔭さまで、「愛社精神」を堅持し続けて41年余勤務
(ALS発症で2年8ヶ月の休職含む)して「終身雇用」を貫く事が出来た良き時代でした。
そして、「達成感」と「継続は力なり」という言葉の意味を実感する事が出来ました。

4、高齢者としての生活
社会人としてスタートして50年が経ち「高齢者」の仲間入りです。
現在、65歳以上の人口は3,186万人で総人口の1/4を占め、
男女のそれぞれの平均寿命は年々延び「少子高齢化」が進み深刻な社会問題になっています。
超高齢化社会の問題として「病気・貧困・孤独」があります。

 定年間際に発症した残酷な進行性神経難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、
とても、とても受け入れ難いものでした。

ご褒美の老後の人生は「悠々自適」の筈でしたが、
男性の健康寿命平均年齢70歳をはるかに下回る55歳でALSを発症し、
想定外の人工呼吸器に繋がれ、
多くの人々に支えらて「療養生活」を送る「おまけの人生」になってしまいました。
この人生最大の「ピンチ」を人生最後の「チャンス」に変えるべく奮闘(あがき)中です。

人生は「健康第一」で「ピンピンコロリ」が理想ですが、人間はいや応なく病を患い、
いつかは、いや応なく死を迎えるのです。
これは、生きている人間の宿命であり、誰もが避けて通る事が出来ない道なのです。

◎伯父・従兄のお墓参り
 伯父さんの家を最後に訪問したのは、日本百名山を踏破(1998年)した夏でした。
北海道からの帰途に息子と一緒に立ち寄りました。
あれから、15年が経ちました。

今回の訪問は息子が忙しい仕事を調整し、
お彼岸の3連休の交通渋滞を避けて1週間後の「3連休取得」で実現しました。
一番お世話になったお姉さん(84歳)の元気な姿を見る事が出来とても、安心しました。

改めて、健康な人は周りの人を「明るく」してくれる力がある事を再認識しました。
また、広い敷地内を見渡すと懐かしい思い出が走馬灯のように甦り、
ウルッと来て感涙してしまいました。

お墓は車椅子で行けない場所に在るので急遽ご仏壇の前で手を合わせる事にしました。

私の成長段階で最も大切な「高校生活」を家族ぐるみで支えて頂いた事に感謝すると共に
幸せな「在宅療養生活」を送っていることを伯父さんと従兄に報告して来ました。
今まで、心の中に暗雲が漂っていましたがやっと青空を取り戻す事が出来ました。

◎懐かしい人との再会
 私が難病を患っていると知ってからいつも、
お手紙で励ましてくれる偉大な恩師(84歳)と秋田美人の同級生と
湯沢駅で待ち合わせ(9/30 午前10時)をして、久し振りの再会を喜び合いました。

そして、親切な観光ガイドさんが駅の一室を貸して下さり、
夢のような素敵なひと時を過ごす事が出来ました。

いつも、見守ってくださるお二人に感謝すると共に生きる力と元気を頂く事が出来ました。
健康に留意し何時までも長生きして欲しいと祈りながら別れを惜しみました。
本当にありがとうございました。


 今回は、晴天に恵まれ交通渋滞にも合わず、トラブルもなく何よりも無事で帰り、
私なりの心の整理が出来た旅でした。

家族には準備・運転や介護…に本当に感謝です。お疲れ様でした。
また、「計画する喜び、実行する喜び、終わった後の喜び」と三拍子が揃い、
更に、家族の絆を深めた群馬県⇔秋田県の素敵な旅♪〜でした。

<お世話になったお姉さん>

<秋の宮山荘(バリアフリーの宿)>

<恩師と同級生>

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<第一日目> 9/29 晴 (7:00発-15:30着)  走行距離:467km
   宿泊先:秋田県湯沢市秋の宮字殿上1-1 秋の宮山荘

<第二日目> 9/30 晴 (9:00発-16:00着)  走行距離:103km
   宿泊先:秋田県湯沢市秋の宮字殿上1-1 秋の宮山荘

<第三日目> 10/1 曇 (9:00発-15:10着)  走行距離:405km
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 <今月の主なNEWS>
 2013年10月01日 消費税率の引き上げ決定 平成26年4月1日8%
 2013年10月08日 楽天 田中将大投手 開幕24連勝達成中!
 2013年10月09日 新潟糸魚川で35.1℃10月の最高気温記録更新
 2013年10月12日 東京で最も遅い「真夏日」の記録更新
 2013年10月15日 JR九州超豪華列車ななつ星の営業運転開始
 2013年10月16日 台風26号各地で被害!お見舞い申し上げます
 2013年10月19日 富士山(3,776m)初冠雪
 2013年10月26日 プロ野球日本シリーズ開幕 巨人対楽天
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処方箋−2
9月25日
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は「特定疾患」です。
特定疾患医療受給者証の申請手続きをすると、
医療保険制度の利用(処方箋)は自己負担がゼロとなります。

在宅主治医による2週間毎に発行される処方箋で、自宅の薬の在庫を反映したり、
なるべく薬に頼らないようにしながら、医療費の適切で効果的な利用を行なっています。

処方箋を指定の薬局にFAX.すると、薬局の人が薬を自宅まで届けてくれるので、本当に助かります。

日本国内はもとより世界中のALS患者の誰もが「創薬の開発と治療法の確立」を「一日千秋」の思いで
待ち望んでいます。

 京都大学 iPS細胞研究所(所長:山中伸弥教授)で、
 皮膚から「神経・骨・筋肉」を再生することが出来るiPS細胞(人工多能性幹細胞)を
 開発(2007年10月)したというのです。
 あれから5年… 2012年12月11日 山中伸弥教授ノーベル医学・生理学賞受賞式

今年は、iPS細胞の研究がアベノミクス(経済政策の3本の矢)の一つで
「成長戦略」として取り上げられ加速する年です。

私は日進月歩で展開される最先端の「再生医療」に大きな期待を寄せています。
ですから、命の限り希望を持ち続け、ALSと向き合いましょう。

「難病が難病でなくなる」「生きる道を選んで本当によかった!」
と言える時代が目の前に迫っているのです。


■2013年9月21日の処方箋

1、ラコールNF配合経腸用液 200mL入り紙パック 微茶白 乳剤
□薬価:0.86円
○薬のはたらき
 ※食事摂取が困難な場合などの栄養補給剤です。
●注意事項
 ※必ず医師、薬剤師の指示に従い、使用してください。
 ※血圧低下、顔色が青白くなる、脈拍の乱れ、胸が苦しい、
  息苦しいなどの症状が見られた場合は直ちに医師・薬剤師に連絡してください。
 
★朝・昼・夜に@ラコール(300t)+A白湯(300t)ずつ延命処置の胃ろうから摂取し、
私の生きる源です。

口からは一切飲食出来ないので、
食べ過ぎ・飲み過ぎや偏食のない栄養価の高い高級料理を感謝しながら戴いています。

2、ネオステリングリーンうがい液0.2% 40mL 緑澄明 液剤
□薬価:5.30円
○薬のはたらき
 ※口腔内の消毒や、抜歯後の感染を予防するうがい薬です。
●注意事項
 ※必ず医師、薬剤師の指示に従い、使用してください。

★妻が毎朝(朝食後)口腔ケアをしてくれます。本当に感謝です。
水を入れたコップにうがい液0.2%を数滴(50倍に希釈)入れます。
低圧持続吸引器の排唾管を口にくわえながら、
うがい液に歯ブラシや舌ブラシを浸し、歯や舌を磨きます。
最後に注射器にうがい液を入れて口に流して「うがい」の代わりにします。
また、半年毎に歯科受診でお世話になっています。

歯科衛生士さんの熱意あるご指導のお蔭で、
口から一切飲食出来ないのに「口腔衛生ケア」には気を使っています。
何故なら、ALSは痛みのない難病です。
これ以上の余病(歯痛)の発症を予防し苦しみたくないからです。


3、新レシカルボン坐剤 淡黄白 肛門坐剤
□薬価:51.00円
○薬のはたらき
 ※便秘に用いる坐薬です。
●注意事項
 ※「便秘の方の日常の注意」薬だけにたよらず、
繊維質の多い食事をとり規則正しい生活を心がけましょう。
 ※冷蔵庫などの冷たい所に保管してください。

★火・土曜日の起床時(朝食前)に1個肛門に挿入し、オムツをしてもらいます。
朝食後にオムツを取り外してもらいます。
妻に排泄の処理をしてもらうなんて想定外でしたから、本当に感謝・感謝です。
「ラキソベロン内用液0.75%」と併用すると効果があります。
排泄を円滑に行なうためには、
薬の滴下量・薬を入れる時間を試行錯誤を繰り返しながら決めなければなりません。


4、マイコスポールクリーム1% 10g 白クリーム剤 
□薬価:45.70円
○薬のはたらき
 ※白癬症(水虫など)やカンジタ症などの原因となるカビの増殖を抑えるお薬です。

●注意事項
 ※必ず医師、薬剤師の指示に従い、使用してください。
  手をきれいに洗ってから使用してください。
  容器などの場合はふたをしっかり締めて保管してください。

★1日1回患部に塗付して使用します。


5、ヒアレイン点眼液0.1% 5mL 無色澄明 点眼剤
□薬価:448.80円
○薬のはたらき
 ※角膜の炎症や目の乾きを抑える薬です。
●注意事項
 ※必ず医師、薬剤師の指示に従い、使用してください。
  容器などの場合はふたをしっかり締めて保管してください。
 ※「このお薬の使い方」が添付されている場合はよくお読みください。

★左の瞼が閉じ難くなりました。そのため、
眼が充血し易く涙も出るようになり、目薬は欠かせなくなりました。
また、眼球も下を見るのが苦痛になってきました。


6、オスバン消毒液10% 500mL 無色〜淡黄澄明 液剤
□薬価:0.65円
○薬のはたらき
 ※殺菌消毒剤です。
●注意事項
 ※必ず医師、薬剤師の指示に従い、使用してください。
  手をきれいに洗ってから使用してください。
  容器などの場合はふたをしっかり締めて保管してください。

★カテーテルや栄養袋など医療器具の殺菌消毒に薄めて使用します

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 <今月の主なNEWS>
 2013年9月08日 2020年夏季五輪東京招致決定 おめでとう!
            (イスタンブール、マドリード残念)
 2013年9月14日 国産新型ロケット「イプシロン」打ち上げ成功
 2013年9月15日 ヤクルト バレンティン年間HR記録更新中57号
 2013年9月16日 敬老の日 65歳以上の人口3,186万人(1/4占)
            台風18号列島縦断 全国各地で甚大な被害!
 2013年9月21日 楽天 田中将大投手 開幕22連勝達成中!
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消費税率が上がる前に…!?
8月25日
信頼性の高い人工呼吸器「COVIDIEN製(Puritan Bennett 560)」は
3電源方式(AC100V電源、外部DC24V電源、内蔵バッテリー⇒約8時間連続運転可能)になっています。
ですから、使用環境に応じて使い分ける必要があります。

驚く事に命を守る人工呼吸器は小型軽量(4.5kg)で、最大消費電力は180Wと意外と小さいのです。
設計者のご苦労に本当に感謝です。

また、数多くある人工呼吸器の中からPB-560を提案して頂いた(株)マルホン、
それを採用して頂いた主治医やかかり付け医に心より感謝申し上げます。

お蔭さまで「動けないストレス」を外出(買い物、散策、旅行)で解消する事が出来、
QOLの向上を実感しています。

それでも、人工呼吸器の消費電力を他の電気製品で「節電」を考えなければならないと思っていました。

子孫のためにメッセージを込めた何かを残してやるべきか…?
「消費税率が上がる前に」高齢者(年金生活)のささやかな「生活防衛戦略」として
「蛍光灯照明(30年使用)からLED照明」に取り替える
駆け込み需要をする事が重要であると考え決断をしました。

下記のように232.14kWh/年の差があり、
人工呼吸器の年間消費電力分の約1/6相当の「節電」を実現する事が出来そうです。
(太陽光発電パネルの設置は次世代の息子に託したいと思います)

■消費税率の引き上げ予定時期
【平成9年(1997年)4月1日 3%→5%(現在)〜
        平成26年4月1日(8%)〜平成27年10月1日(10%)〜】

■省エネや節電を兼ね「蛍光灯照明⇒LED照明」に取り替える!

 10畳用2灯(112W→59W x 2灯)、(2.8万円 x 2灯 調光2色無段階)

<年間の消費電力比較>  (施工日:2013年6月30日〜)
 @蛍光灯照明:0.028kW x 4個=0.112kW
        0.112kW x 6h x 365日 x 2灯 =490.56kWh/年
 ALED照明:0.059kW x 6h x 365日 x 2灯 =258.42kWh/年
 ────────────────────────────
 B蛍光灯(490.56kWh/年)−LED(258.42kWh/年)=232.14kWh/年

 C人工呼吸器:0.180kW x 24h x 365日=1,576.80kWh/年

<Befor(蛍光灯照明)> <After(LED照明)>



■災害弱者の立場から…
○災害時に「発電機」を借りられる制度の創設の支援のお願い!
 東日本大震災(2011年3月11日 PM2:46 M9.0 死者15,880人、行方不明者2,700人)の
未曽有の大惨事以来、全国民の「防災意識や関心」は最高潮に達し、
より高いレベルの「安全・安心の欲求」が追求されています。

人工呼吸器を装着したALS患者にとって長期停電は命に関わります。
自家発電機を備えた病院へ搬送して頂かねばなりません。

しかし、いずれの病院も受け入れ不能となるのは火を見るより明らかです。
それなので、「在宅療養生活」が本来の姿という視点から
「発電機(300W)」を保健福祉事務所や町役場福祉課などに常設して借りられる
制度の創設の支援をして頂きたいと考えています。

また、全国の保健福祉事務所や市町村役所福祉課などと
「発電機」を融通し合える仕組みにするとより少ない予算で実現が可能であると思います。

※2013年7月11日 東京電力(株)から…
災害大国日本、長期停電に備え日頃から
防災対策(自ら命を守る自己防衛対策)の重要性を説く旨の通達がありました!

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 【ひとくちメモ】
 ○LED(Light Emitting Diode):発光ダイオード
  LED照明の寿命は、約4万時間です。

 ○ルーメン(lm)
  ルーメン(lumen.記号lm)は、光束の単位である。
  国際単位(SI)のルーメン(lm)は、「全ての方向に対して1
  カンデラの光度を持つ標準の点光源が1ステラジアンの立
  体角内に放出する光束」と定義される。

 ○消費電力(ワットW)=電圧(ボルトV)X電流(アンペアA)
 ────────────────────────────
<今月の主なNEWS>
 2013年8月10日 山梨甲府・高知四万十西土佐で40.7℃を観測
         山梨甲州で40.5℃、群馬館林で40.1℃を観測

 2013年8月12日 高知四万十西土佐で41℃日本最高気温記録更新
         (埼玉熊谷・岐阜多治見が40.9℃で首位を譲る)

 2013年8月18日 桜島が爆発的噴火、噴煙が5,000mまで上がる

 2013年8月22日 第95回高校野球選手権記念大会 前橋育英優勝
         天才イチロー(39歳)日米通算4千本安打達成

 ※今月も、全国各地で豪雨による甚大な災害が発生しました。
  被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。
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排唾管を咥え続けて10年目…!?
7月25日
 ALS患者の「嚥下障害」は舌の動きが鈍くなり、咽喉頭の筋力の低下(球麻痺)が進行し、
飲食物や唾液を飲み込むのが困難になってきます。

嚥下障害の対策として私は現在まで
「胃ろう増設法」と「低圧持続吸引器」で唾液の処理を行なっています。

【唾液の処理方法】

■1、「低圧持続吸引器」による方法

 人工呼吸器を装着したALS患者は喋れない・食べれない更に、
出来るだけ薬に頼らないようにと思い24時間365日涎(よだれ)のストレスを解消するため
「排唾管を咥え続けて10年目」になります。

ところが、廃用性筋力の低下により自力で口を開けることが出来なくなりました。

このため、口腔衛生ケアに支障が生じたり、あくびやクシャミ等で舌を噛み、
飛び上がるほど痛いのは勿論ですが自力で口を開けて解除が出来ないのです。

そのため、舌の周囲が歯型でホタテ貝のヒモのようになってしまいました。
その度ごとに、首や肩を持ち上げて貰い頭を反らしながら舌を解除して貰っています。

また、ガーゼを直径1p高さ2p位に丸めて前歯で噛むと
舌が突き出すのを防ぎ舌を噛まない効果があります。
(これをヒントに、ALS患者のための舌を噛まないマウスピースが開発されることを願っています。)

更に、低圧持続吸引器で唾液の処理を行なう方法は在宅療養生活でのみで通用し、
「長期入院療養生活」では下記のような注意事項が必要で手間がかかり適していないような気がします。

<低圧持続吸引器の使用上のご注意>
@ あくびやクシャミ等で排唾管が口から外れる事があります。
このような場合には、排唾管の挿入角度を変えたり、
シリコンチューブを布団の上に出したりクリップで止めると効果があります。
A ペットボトル1本に唾液が溜まった場合、
スペアに替えてから唾液をトイレに捨て、水洗いして再使用(リユース)します。
B 排唾管(別売品有)は毎日、
シリコンチューブは1週間に2回お湯で洗浄(揉み洗い)してリユースします。
C シリコンチューブが折れ曲がったり、乾電池が消耗(携帯型)していると吸引力が低下します。
D 自分の唾液でさえ飲み込む事が出来ず、24時間、口に排唾管をくわえ、
「低圧持続吸引器」で唾液を吸引している状態です。
そのため、開口障害が進行し、口腔衛生ケアに支障が生じ
「万能型開口器」で10分/日、程度の開口訓練を行なっています。

○ALS近況報告のページを参照
 ☆2010年7月20日(低圧持続吸引器:唾液の処理)

■2、「薬」による方法

 2012年5月13日(日)に「平成24年度日本ALS協会群馬県支部総会」で
群馬大学大学院医学系研究科脳神経内科学教授の岡本幸市先生が
「ALSの研究から学んだこと」と題しての講演の中で「唾液の分泌を抑制する薬」の紹介がありました。

その詳細を知りたくて群馬県神経難病医療ネットワーク(群馬大学神経内科外来)の
神経難病医療専門員にE-mailをしました。
   < E-mail:nanbyo@med.gunma-u.ac.jp >

早速、回答があり次のような塗り薬(軟膏)を教えてくださいました。
(勿論、私はまだ薬を使用していないのでコメントは出来ません。)
@ 薬の名前: 5%スコポラミン軟膏(抗シリコン薬)
A 薬の働き: 唾液の分泌を抑制します
B 使用方法: カット判におおよその目安として、耳かき一杯分の軟膏をつけます。
両側耳たぶの後ろの突起部に貼ります。
1日1回交換します。
C 注意事項: 緑内障・前立腺肥大がある方には禁忌です。
実際、動悸や目の眩しさが出現した方がいます。
D 処方箋: かかり付け医にご相談してください。
(群馬大学付属病院内で特別に調剤しています。)

以上の結果を参考にして、
唾液の処理は「薬か?・低圧持続吸引器か?」のいずれかを選ぶのはALS患者自身です。

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 【ひとくちメモ】
 ○ALS介護者の声のページを参照 2012年 3月のコラム

 2013年7月06日 関東甲信地方⇒梅雨明け(5月29日梅雨入り)
 2013年7月11日 この日群馬館林で全国最高気温39.5℃を観測
 2013年7月21日 参議院議員選挙で自公過半数獲得ネジレ解消
 2013年7月23日 英キャサリン妃が第1子男児出産
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看護学生の在宅実習を歓迎します!
6月25日
我が家には、訪問看護ステーションかがやきを通して
年間10人超の看護学生(館林看護高等専門学校や東群馬看護専門学校)が、
また、さくら介護支援サービスセンターを通して年間10人位のヘルパーさん
(さくらカルチャーセンター)が「在宅実習」にやって来ます。

私は有り難い「社会保障制度」の恩恵を享受して
重度身体障害者になっても「希望」を持って精一杯生きています。

これまでのご支援のご恩に報いるために、
私の病気の体験が少しでもお役に立てば幸いと思い、
未来の医療や介護を担う看護学生やヘルパーさんが我が家に在宅実習に来たときには、
快く且つ温かく迎えて、可哀そうだけでは意味がない!・成果が得られる!・思い出に残る!
「在宅実習」に協力する責任があると考え、下記の内容を準備しています。
時間の許す限り希少な「ALS患者」に寄り添いALSの理解を深めて頂けるならば本望です。

「看護師」という国家資格の取得を目指す看護学生は、
何でも吸収しようとする積極性があります。
また、夢に向かって邁進している人の姿にはオーラがあり、
目もキラキラと輝いていて私が看護学生から「元気」を頂戴しています。


■1、患者の病名:筋萎縮性側索硬化症(ALS)
      Amyotrophic  Lateral  Screlosis
   アミオトロフィク ラテラール スクレローシス

 ALSは身体を動かすための神経系が変性していく病気です。
 その結果、足や手が全く動かず、また、口から食べる事も、
 話す事も、自力で呼吸する事も出来なくなる神経難病です。
 運動神経のみが侵され、感覚神経や自律神経などは侵されることはありません。


■2、「伝の心」の合成音声機能を利用し「体験談」を聞いて頂く

 □題名:「多くの人々に支えられて‥」…改訂版(約25分)
 ○ALS近況報告のページを参照
  ☆2009年8月29日 (第14回 日本難病看護学会学術集会)


■3、コミュニケーションはALS患者を支える第一歩

 人工呼吸器を装着したALS患者は声を失なっています。
ですから、ALS患者にとって「人工呼吸器」と「文字盤」は生きるための最も重要な「命綱」なのです。
文字盤を利用して患者の要望を引き出して、それに応える姿勢がない限り、
患者の信頼を勝ち獲ることは出来ないでしょう。


文字盤は最も安価・手軽で便利なコミュニケーションツールです。
A4サイズに4個の枠(五十音2個、濁音1個、拗音と数字1個)を作り、
パソコンで印刷した紙をOHPフィルムにコピーすると透明文字盤の出来上がりです。
更に、文字盤を透明の「カードケース」に入れたり、
「ラミネート加工」をするとより使い勝手が向上します。

 ○ALS闘病記録のページを参照⇒コミュニケーション障害

<使い方>
1.まばたき合図を決めておきます 
   1回:はい  2回:いいえ  3回:文字盤で会話

2.介護者が文字盤を持って患者の視線上に立ちます
3.文字盤の表面を患者側に向け、距離、位置を患者に確認します
  私の場合目から文字盤までの距離を50p〜1m位離して下さい

4.介護者:4個の枠を順次指差して行きます
5.患 者:該当する枠でまばたき1回します

6.介護者:該当する枠の「行」を順次指差して行きます
7.患 者:該当する「行」でまばたき1回します

8.介護者:該当する行の「段」を順次指差して行きます
9.患 者:該当する「段」でまばたき1回します(文字決定)

10.手順4から9を繰り返します
  確定した文字を復唱したり、忘れないようにメモをしましょう
  まばたき合図をしっかり確認し、最後まで聞き取りましょう

<練習>
★看護学生に「文字盤」を利用して次の文を体験して頂いてます
  「かんじゃにしんらいされるかんごしになってください」


■4、在宅療養生活に必要な医療・福祉機器も見学可能です!

◎体温計 ◎血圧計 ◎パルスオキシメーター ◎アンビュー
◇低圧持続吸引器(唾液処理用) ◇開口器(口腔ケア)
◇呼び出しブザー ◇意思伝達装置(伝の心) ◇文字盤
◇骨伝導補聴器(きくちゃん) ◇カニューレ ◇尿器

◆電動ベッド(楽匠)◆ベッドサイドテーブル◆床ずれ防止マット
◇人工呼吸器(小型軽量4.5kg) ◇吸引器(小型軽量2.9kg)
◇福祉車両(スロープ式) ◇専用車椅子(人工呼吸器搭載可能)
◇スライディングシート ◇リハビリシューズ

◇住宅改造・住宅改修
 (バリアフリー仕様⇒手摺り、木製スロープ、段差解消…)


<お願い>
妻の提案でホームページのトップページに「笑顔が素敵な看護学生」の
写真を本人の許可を得て掲載しています。
これは、より多くの看護学生に残酷な進行性神経難病の
「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」を知って頂きたいというお願いなのです。
(重度身体障害者のつぶやきに耳を傾けて頂けたら嬉しいです。)

 ■ホームページ開設(2006年3月1日) 「村田波廣」で検索
 □URL⇒http://www.geocities.jp/namiyokko68/ALS_home/ 
 ★ホームページの更新は毎月初めを予定しています。


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 【ひとくちメモ】
 毎年、4万7千人の看護師さんが誕生し、その1割が、
 1年以 内に職場を離れてしまうと言うニュースを見ました。
 少子高齢化社会では、皆さんが重要な役割を担い、期待されている事は間違いありません。
 どうか、諦めずに、初心を根性で貫いて頂きたいものです。
 「継続は力なり!」達成感を自らの手で勝ち獲ってください。
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 ☆おめでとう!
 2013年6月22日 富士山(三保松原含む)が世界文化遺産に登録
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日本ALS協会 群馬県支部総会
5月30日
「平成25年度 日本ALS協会 群馬県支部 第15回総会」が次のような要領で盛大に開催されました。

患者や家族の願いは‥‥‥
 1、ALS患者が安心して療養出来る医療、福祉制度の確立
 2、ALSの原因究明と治療法の開発

このような願いに応えるために、患者や家族の交流は勿論の事、
医療・福祉・介護に携わる人々との距離を縮め、ALSの理解を深めたり、
閉じこもりや社会からの孤立を避けるために「情報共有化」の輪が拡がる活動を
継続的に行なう必要があると考えています。

引き続き、医療・福祉・介護に携わる人やボランティアの方々などの
尚一層のご支援をお願い致します。

1. と き 2013年5月12日(日)(午後1時半〜4時)
2. ところ 群馬県社会福祉総合センター 2F 203
〒371-0843 群馬県前橋市 新前橋町 13-12
TEL:027-255-6000
3. テーマ 平成25年度 日本ALS協会 群馬県支部総会
参加者:約85名


■第1部 総会
   イ、平成24年度 活動報告、会計報告 (原案を承認)
   ロ、平成25年度 事業計画、予算案  (原案を承認)

■第2部 講演
   イ、環境が変わっても望む支援が受けられるためには?−
     療養生活を支える連携を考えるー!
     群馬県看護協会 訪問看護ステーション 大槻雪枝先生
※講演の内容
 「在宅療養生活」から「ショートステイ(短期入院療養生活)」に変わっても望む支援が
受けられるのは患者の誰もが望む理想の療養生活の姿です。このような素敵な発想で努力
している人がおられることを知り療養生活の未来に希望の明るい光を射してくれました。

事例のような成功例の輪を拡げるためには、
様々な解決しなければならない課題があると思いますが
是非、チャレンジして頂きたいと熱望致します。

   ロ、ALSになってからの私…支えられて生きる今
     鹿内真寿美 様
※講演の内容
 電動車椅子を巧みに操作し、気管切開・嚥下障害(胃ろう増設済)はあるものの
構音障害を感じさせないはっきりした口調で終始講演されているのが印象的でした。
また、鹿内さんの場合、早めの決断と対応が功を奏しているような気がしました。

ALSは「生」か「死」の命を選べる病気です。鹿内さんには人工呼吸器を装着し
「生きる道」を選んで頂き本当によかったですね。
家族にはそれぞれ役割りがあり、かけがえのない大きな存在だからです。
また、前向きで病気に負けない「活力」を感じたからです。
「重度身体障害者」になっても出来ることは限られますがそれでも役割りは沢山あります。
また、辛いことだけではなく楽しいことも沢山あります。共に頑張りましょう!。

人工呼吸器を装着するとALS患者は声を失ないます。
(鹿内さんは自発呼吸があり、球麻痺は進行していないようです)
ですから、ALS患者にとって「人工呼吸器」と
「コミュニケーションツール(呼び出しブザー・文字盤・意思伝達装置)」は
生きるための最も重要な「命綱」なのです。

意思伝達装置は身体障害者手帳に四肢体幹1級、
音声言語障害3級と記載されてから公費の支援が有ります。
それまで、群馬県難病相談支援センターや群馬県立義肢製作所の貸出制度を利用して
自分に合った意思伝達装置を選ぶなど早期からの取り組みが必要です。
(私に出来る事は鹿内さんの病状が進行しないよう祈るだけです。)

 ●「鹿内真寿美」さんのブログ
  □URL⇒http://plaza.rakuten.co.jp/takekos1/


■第3部 交流会

 今回は14回も続いた会場を8Fから2Fに変更し、
壇上と参加者の距離が縮まり和気あいあいの雰囲気で進行されました。
特に、交流会では椅子の配置が円形に並び替えられました。

そして、島田さんの名司会で会場全体がひとつにまとまり進行されて行きました。
患者・家族の取り組みや医療・福祉・介護に携わる人や学生ボランティアの方々などの
貴重な情報交換がなされ「情報共有化」の輪が拡がりました。

また、患者・家族会が「支え合う」なくてはならぬ存在であったような気がします。
島田さん本当にお疲れ様でした。


<交流会の写真>

■感想
 ヘルパーさんの外出介助「障害者自立支援法(移動支援)」を利用して、
総会に出席する事が出来ました。
お蔭さまで、交流会を通して新しい「出会い」があり、闘病仲間に会ったり、
講演を聞いたりして、元気と生きる力を貰う事が出来た、とても有意義な群馬県支部総会でした。

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 【ひとくちメモ】
 会場には意思伝達装置が展示され、体験する事が出来ました。
 詳細はそれぞれのホームページをご確認ください。

 ●話想(はなそう)
  □URL⇒http://www.maroon.dti.ne.jp/hanasou/

 ●トビーPCEye(視線入力でタブレット型パソコンを操作)
  □URL⇒http://www.tobiiatj.com
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 ◇2013年5月29日(関東、甲、信⇒梅雨入り)

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ショッピング/散策
4月20日
■「寝かせきりにさせない!」という外出支援に感謝!
 今、一番の希望は積極的に外出(買い物、散策、旅行)を楽しみたいと考えています。

動けない寝たきりの重度身体障害者のストレスを解消しないとね!
「寝かせきり」にするとALS以外の余病が発症し易くなります。

○外出は「寝たきり」から離れ、気分転換になる
毎日、同じ天井や壁を眺め、ベッドから背中が離れる事のない「寝たきり」の生活から離れ、
車椅子に移乗しての買い物や散策は「百薬の長」です。どんな薬よりも良く効き、
最高の気分転換になります。
一緒に外出するので、妻は安心して買い物や散策が出来ます。

○病気を隠そうとせずにさらけ出すと気持ちが楽になる
全国で約8,500人という非常に希少で残酷な
進行性神経難病(ALS)を皆さんに知って頂く事は意義ある事と考えています。
そして、閉じこもりや社会からの孤立を避けたいと考えています。

■訪問介護(身体)内容

月/水/金曜日 訪問介護(09:15-11:45) 外出介助(買い物、散策)

 車椅子移乗(20分)→買い物/散策(85分)→車椅子洗浄(5分)→
    ベッド移乗(20分)→清拭(顔、手、足)(10分)→
      後片ずけ(5分)→記録(5分)

 ○外出のための準備物品の入ったリュッサックを持ち出します
 ○吸引器を車椅子に載せます

 ○ヨダレ、鼻水、涙の確認(ティッシュペーパーで拭く)
 ○吸引は「3*6*12の法則」(鼻は3p、口は6p、気管は12p)
 ○頭、腰、手(指)、脚(指)の体位を確認

 ○くしゃみや欠伸をすると、唾液が口から溢れたり、舌を噛んだり(上の前歯を指で押し上げる)、
  排唾管を口から落としたりします。
  度々処置をお願いすることがあります。
 ○清拭(顔、手、足などの露出部を蒸しタオルで拭く)

 ※雨天時は車椅子に移乗
 ○駐車場に屋根があるお店でお買い物
 ○豪雨時は和室で外を眺めながら手足の曲げ伸ばし


◆ショッピング
午前中に妻と一緒に外出するので、
混雑を避けて何よりも妻は安心して買い物が出来ますし、私は最高の気分転換になります。
双方の思惑が一致して今も続いています。
町内や半径12qの範囲(千代田町、大泉町、太田市、館林市、足利市)に出かけます。

デパート・スーパー・ホームセンターやガーデンセンターなどには
身体障害者のための駐車場・トイレやエレベータなどが完備されています。
身体障害者にも優しい街づくり(バリアフリー化)が着実に実現されていて嬉しい限りです。

私は食べる事が出来ないし、欲しいものはありません。
それでも、家族の「衣食住」を満たすためのショッピングは楽しいものです。
また、家族の誕生日プレゼントやクリスマスプレゼントを選ぶのも楽しいものです。
車椅子でも通る事が出来る広い通路、その周りには、
工夫を凝らして展示された催事を先取りした商品その商魂の逞しさ・
POPを読む楽しさや日用品・季節の花・旬の食材や果物などを見るのは楽しいものです。

また、今考えなければならない重要なことは、
消費税が上がる前に買いたい物【平成26年4月1日(8%)〜平成27年10月1日(10%)〜】
や子孫のためにメッセージを込めた何かを残してやるべきか?
更に、相続に関する事や初代なのでお墓・仏壇・葬儀など
「終活」について家族で話し合おうと思っています。

◆散策⇒(自然との触れ合いが生む癒しと活力!)
 ショッピング後の余った時間で散策をするようにしています。
この時ばかりは病気のことを忘れ、街が発展していく様子や季節の移ろいを自分の目で感じたり、
陽射しや風を自分の肌で感じ、生きている事の喜びを感じる時間なのです。
また、妻も日頃の運動不足を解消出来る良い機会だと捉え、楽しみにしています。
(○写真のページを参照)

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 【メッセージ】
  外出に必要な
 ◇福祉車両(スロープ式) ◇専用車椅子(人工呼吸器搭載可能)
 ◇人工呼吸器(小型軽量4.5kg)◇吸引器(小型軽量2.9kg)は
  ALS患者に「夢・希望や活力」を運んで来てくれます!

 2004年1月23日現在の心境⇒(定年後 恩に報いる 旅は無理)
 2013年4月20日現在の心境⇒(車椅子で何処へでも行ける幸せ)
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郷土の誇り長柄神社
3月22日
 現役時代は自宅から勤務先まで約6kmの道のりを「自転車通勤」をしました。

日常は仕事に追われてなかなか運動する時間が獲れず毎日の通勤時間を利用して
「健康を維持するための運動」をしようと考えたからです。

「自転車通勤」のコースは6本程度あり、季節やお天気の状況に応じて使い分けるのです。

コースのひとつに地元で崇拝されている長柄神社≠ェあります。
関東平野の北部に位置し、染井吉野・江戸彼岸桜や雑木に囲まれ閑静な中に
どっしりと落ち着いた、しかも、見事な彫刻を施した長柄神社≠ェあります。

春には樹齢400年の見事な「江戸彼岸桜」を見に立ち寄ったものでした。

私が残酷な進行性神経難病の「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」を患ってからは、
年始には「初詣で」をするようになりました。
特別に「神の力」を信じている訳ではありません。
長柄神社≠通じて自分自身に年頭の「誓い」をしているだけなのです。

今年は義父の「喪中」なので「初詣で」は中止しました。
その代わりにヘルパーさんのご支援を頂き一足早い春の「江戸彼岸桜」を見に行き、
ついでに「お参り」をして来ました。

 ○家族の健康と安全をお守りください!
 ○ALSの治療薬が開発されますように!

 2012年12月11日 山中伸弥教授ノーベル医学・生理学賞受賞式
 今年は、iPS細胞の研究がアベノミクス(経済政策の3本の矢)の一つで「成長戦略」
 として取り上げられ加速する年です。


■長柄神社の由緒

 当社は千四百年前 大和から邑楽郡に来て長柄郷を開拓した
長柄氏が始祖事代主命を祭神として草創しました。
上野国神明帳に「正一位 長柄明神」と記された邑楽郡一ノ宮がこの社です。
元慶五年(881年)に藤原長良公に合祀し、近郷の首社として崇敬され、
元弘三年(1333年)五月、篠塚城主 篠塚重宏(伊賀守)が新田義貞に応じて鎌倉攻めに参陣の時、
この社頭に武運を祈願しました。

江戸時代には二町三反五畝の広大な神域にうっそうと古木や大樹の繁る中に
彫刻の粋をこらした壮麗な社殿が造営され、
明治五年十一月、石打・藤川・秋妻・上小泉・下小泉・吉田・篠塚七ヵ村の郷社に列せられました。

その森の厳かなたたずまいは終戦まで保たれました。
現存する樹齢四百年の江戸彼岸桜の名木が昔を物語っています。

<写真(2013年3月22日撮影)>

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 【ひとくちメモ】…2013年ソメイヨシノの開花日/満開日

  東京:3月16日/3月22日、  熊谷:3月19日/3月26日、

 ※多々良沼に12月上旬越冬のため飛来した「白鳥」が3月上旬にシベリア方面に帰還しました。

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息苦しくなったときには…!?
2月20日
 人工呼吸器を装着した筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の健康状態を維持し管理するために、
在宅で使用する医療(福祉)機器、機材、環境の整備は必須条件です。

そして、ALS患者が維持期を安全で安心な在宅療養生活が送れるようにしなければなりません。

<家庭に常備しなければならない機器>
◎体温計 ◎血圧計 ◎パルスオキシメーター ◎アンビュー

 これらの機器を利用して、
ALS患者の日常の健康状態を把握しておく(自己診断)と異常時の早期発見に繋がります。
これまでの私の経験ではつぎの3種類の原因で「息苦しくなった」ことがありました。

<自己診断の目安>
症 状 体温 SpO2 心拍数 血圧mmHg CRP 処 置
通 常 36.2 99% 65/分 105/65 0.19 体調良好
呼吸器 36.2 97% 95/分 140/75 0.19 設定値の変更
肺 炎 38.2 94% 90/分 130/80 17.0 入院('07/5)
精神的 36.2 98% 85/分 125/75 0.19 ホリゾン10mg
(CRP:血液検査 C反応性タンパク)

<息苦しいときの対応>
○我慢は禁物!かかり付け医に「自己診断」を告げて相談をする
○息苦しいと失禁(大小)し易くなるのでオムツをする
○息苦しいと深呼吸をしたくなるのでときどきアンビューを利用
○アンビューやカフアシストを利用して痰を出し易くして吸引する

■1、人工呼吸器の設定が自分に合わないとき

人工呼吸器は換気量・換気回数や吸気時間が自分自身に合って来ると、
とても呼吸が快適になります。

医師と相談しながら設定値を決めなければなりません。
しかし、人工呼吸器の快適な設定値の決定は、あくまで自己責任で行なわなければならない。

何故なら、人工呼吸器は身体の一部であり、
自分以外に快適な設定値の決定は不可能だからです。

<人工呼吸器の設定値変更の経過>
変更時期 換気量 吸気時間 呼吸回数
@03.10/15〜06.01/04 550ml/回 1.0秒/回 14回/分
A06.01/04〜07.01/10 600ml/回 1.0秒/回 15回/分
B07.01/10〜07.05/04 650ml/回 1.0秒/回 15回/分
C07.05/04〜現在 550ml/回 1.7秒/回 15回/分

@の設定値では、身体に負荷のかかる食事中の約2時間は
心拍数が100前後(通常は60台)まで上昇して、とても息苦しいのです。
このため、「食事恐怖症」になり、なぜ、動悸し「息苦しい」のか常に疑問を持っていました。

 @の設定値が明らかに換気量不足であると言う確信を得たのは次のホームページからでした。
 
   ●「神経筋難病情報サービス」
    http;//www.niigata-nh.go.jp/nanbyo/
   ↓筋萎縮性側索硬化症(ALS)
   ↓ALSについてよく聞かれる質問
   ↓流動食を注入すると動悸がするのですが?

○ALS近況報告のページを参照
  ☆2006年12月20日 (在宅療養中のトラブル .1)

■2、肺炎のとき

 我慢は禁物! かかり付け医に「自己診断」と「症状」を報告して指示を頂きます。

○「自己診断」と「症状」
 体調に異変を感じる。体温:38.2℃、SpO2:90%前後に低下、
 タンや尿の頻度が激減する、タンは黄色、尿は赤褐色、下痢、黄疸、元気がなく我慢の限界

○肺炎を予防するために日常心掛けていること

1.口腔内ケア
 イ、毎朝1回妻が口腔ケアをしてくれます
   開口訓練→マッサージ→歯ブラシでブラッシング→洗浄

 ロ、定期的に歯科衛生士さんによる「口腔内衛生指導」
 ハ、6ヶ月ごとに歯科医に受診

 ※嚥下障害のため、飲食物を口から一切飲み込む事が出来ないので、
   誤嚥による肺炎の心配はありません

2.気管切開部ケア
 イ、カニューレは医師が2週間ごとに交換します(カフ量17t)
 ロ、カニューレやカフ量の交換後は、必ず、吸引します

 ハ、Yガーゼは切開部をヒビディール液で消毒して、毎日交換します

3.吸引のしかた
 イ、カテーテルを気管は12p(口は6p、鼻は3p)以上奥に挿入しないで、
 身体に負担のない痰の吸引を行なっています

 ロ、カテーテル(気管専用と口・鼻専用)は2本、オスバン液、精製水は毎日交換します
   【吸引カテーテル φ4.7o L:40p 14Fr.(緑)】

4.人工呼吸器(BP-560)の管理
 イ、人工鼻は隔日に交換します

 ロ、回路交換は2週間ごとに交換します
   カテーテルマウント、人工鼻、蛇腹を確実に接続します
   念のために蛇腹に穴が明いていないか確認します

 ハ、メインエアインレットの「フィルター」は1ヶ月ごとに交換します

○ALS近況報告のページを参照
  ☆2007年5月20日 (在宅療養中のトラブル .4)


■3、精神的に悩みを抱えているとき

 人工呼吸器を装着したALS患者は生きるための「夢や希望」を堅持しなければ
病気に負けてしまう病気です。
永い闘病生活は、マイナス思考とプラス思考の葛藤かも知れません。

自分自身に勝つためには、病気に勝つ強い意思(プラス思考)を持ち続け、
決して「夢や希望」を失わない事です。

 ALS患者は「植物人間」ではありません。しかし、自分では何一つ出来ず、
昼夜を問わず何事も人の手助けが必要(全介助)となります。
ですから、常にストレスを抱えています。

それでも、
考える時間は十分あるので色々と考えてしまい寝たきりでも「寝不足」があり辛いものです。

 「過去は変える事は出来ないが、未来は変える事が出来る!」
変える事は出来ない「過去」に何時までもこだわり続けると「病」は心の隙間を襲って来るものです。

辛かった事・苦しかった事・冬季の日没後の夕食時・失敗して恥をかき
大勢の人々にご迷惑をおかけした事・騙されて悔しい思いをした事などが甦り、
自信喪失感に陥り不安・恐怖心や怒りに襲われ自制心を失いゴールのないマラソンをしている
状態が続きとても「息苦しく」なりセルフコントロールが出来なくなってしまうのです。

 過去の思い出には「美しいもの」と「嫌なもの」があります。
「嫌なもの」だけを忘れ去る事が出来たならば人間はどんなに「幸せ」な事かと思う時があります。

人間はどんな境遇にあっても、
変える事が出来る未来(夢や希望)に向かって一生懸命に努力する姿は最も美しく、
また、最も強く生きられると、今でも信じています。
 
生きている事に感謝し「今の自分が出来る事。

今やらなければならない事」に挑戦し続け、時々気分転換をしながら、
くよくよせずに、おまけの人生を心残す事なく、生き切りたいと考えています。

○ALS近況報告のページを参照
  ☆2009年2月20日 (在宅療養中のトラブル .5)

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 【メッセージ】
●永い人生、時どき「あ・い・う・え・お」を思い出そう…!?
○あ=諦めるな! ○い=威張るな!  ○う=上を見よ! ○え=笑顔で! ○お=驕るな!
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群馬県支部 定例役員会議
1月20日
「平成25年度 日本ALS協会群馬県支部 定例役員会議」が次のような要領で開催されました。

1. と き 2013年1月20日(日) 午後1時半〜4時
2. ところ 群馬県支部 支部長宅
3. テーマ 平成25年度 群馬県支部 定例役員会議
○平成25年度 事業計画
出席者(9名) 支部事務局6名
支部長1名、家族1名、ヘルパー1名

 「日本ALS協会群馬県支部」は1999年に全国で23番目に設立されました。

支部事務局は、残酷な進行性神経難病の「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」患者の
「介護」を経験した遺族の方たちが多数を占めて構成されています。
この貴重な体験を生かしボランティアで社会貢献をされている方たちばかりです。

また、「患者・家族会」の支援機関として先頭に立って次のような目標を掲げて
積極的に活動を行ない「日本ALS協会群馬県支部」としての役割りを果たしています。

地域の医療・福祉・介護などとの連携による
ALS患者や家族が安心して療養出来る環境づくり
「総会や交流会」を通して新しい「出会い」の場の提供
機関誌「群馬県支部だより」の発行によるALS知識の向上
日本ALS協会とのパイプ役

平成25年度 事業計画
機関誌「群馬県支部だより」の発行予定は2月下旬です
※吸引についての特集を掲載
「群馬県支部総会」は、5月12日(日曜日)の予定です
※群馬大学医学部に顧問の選出をお願いして頂きたい
群馬県支部中央地区交流会は、10月上旬(休日)の予定です
群馬県支部東毛地区交流会は、11月上旬(休日)の予定です
群馬県支部副支部長を選出して頂きたい

●定例役員会議の写真

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 【メッセージ】
 「総会や交流会」を通しての「出会い」は闘病仲間の「絆」を
 温め合い「喜怒哀楽」を共有して支え合うことでもあります。

 ◎悲しみ(怒・哀)は半減し、喜び(喜・楽)は倍増します。
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